豊田空間デザイン室

日々のこと
archive

『キャラメルの値段』-1

updated: 2008年9月22日

 千夜千冊の第1巻は「遠くからとどく声」。11章から成っていて、三つのグループに分けられる。1つ目は少年少女がかつて出会ったであろう本、二つ目はそういう世界を、のちに作家たちが新しい感覚や新しい表現にしていったもの、三つ目はその作品そのものが遠くの世界になっていて、ハイパー・ノスタルジアともいうべきものを感じさせる作品、、、だそうだ  千冊全部を読むわけにはいかないので、今は興味がある本から読んでいる
 その第1章は8冊あり、<銀色のぬりえ>というテーマ。その中の『キャラメルの値段』を読んでみた。市橋芳則著<河出書房新社>。
昭和30年代、10円玉は子供にとっては大金、それを握り締めて駄菓子屋さんへ通っていた。あのぎざぎざのついた10円玉は昭和33年まで発行されていたそうだ。買えるのはラムネ、チュウイーンガム、あんパン、鉛筆(トンボ印)など。キャラメル(森永印)は20円。
 今は何でもプラスチックに変わってしまったが、あの頃のおもちゃや文房具、生活用品類はブリキ、セルロイド、アルマイト等で出来ていた。
 ・ブリキやセルロイド(懐かしい響き)のおもちゃやは色自体がノスタルジックである。とくにセルロイドはその弱さ、もろさがはかなさを伝えてくる、、と言う。筆箱も使っているうちに、欠けたり、真ん中から割れたりしたものだ。

 ・それと弁当箱や水筒はアルマイト製。あの金色とも違った鈍い光が懐かしさを象徴する、、とある。

 続きは、昔懐かしい、商店街のお店のことなど、、