豊田空間デザイン室

日々のこと
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『野生の思考』

updated: 2008年12月6日

 知の巨人「レヴィ・ストロース」
 先週の新聞に載っていたが、20世紀後半の最も偉大な人類学者 レヴィ・ストロース が何と100歳を迎えたとの事。 氏はフランス人でありながら、西欧中心の独善的な文明志向に疑問をつき付けてきた人である  大学に入った頃、構造主義に興味を持ち、「野生の思考」「悲しき熱帯」「神話論理」「構造人類学」等を読んだが、今は断片的にしか覚えていない。

 記事から引用してしまうが、南北アメリカ・インディアンが自然環境と多様な生物と交流する流儀から神話性を読み取るなど、「異なる」ものへの敬意が感じられる。 そして、「未開」の社会が、もう一つの豊かな思考と生き方、世界との接し方を示しながら、常に文明社会からの破壊の脅威にされされてきたことを主張してきている。 当時は、高校の頃読んだ西欧の哲学書の論理を基本から覆されたような思いがあった。  それにしても、100歳にしてまだ思考を続けているのは尊敬とともに、驚異的なことだと思う。