「八景」という語の由来は元々中国からであるが、「近江八景」は歌川広重の浮世絵でも知られ、日本では最も古いそうだ。 「石山の秋月」から始まり、「比良の暮雪」まであり、今度住むところから近いのだが、中でも「堅田の落雁」はかなり近くて楽しみである。
この本は但し、その八景のガイドブックのようなものとは全く違う。 偶然だが、数年前父が知人から贈呈されていたものが、収納の整理をしていたら出てきたのである 著者はマックス・ダウテンダイ、ドイツ人作家で詩人。旅行で日本を訪れた1906年の春に、僅か1ヶ月滞在した際に見聞きした事を元に書き上げた幻想小説だ。